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足立区が資源回収に関する条例の改正を検討しています |
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掲載日:2009/5/20 |
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◆資源回収に関する条例改正に反対する意見書◆ |
私達は、資源ごみを回収・転売することを生業・家業として生活しています。
特に古紙については、江戸時代から回収、再生を生業とする方が、足立区に大勢おられ、足立の地場産業と評価されていました。
時代が変わり、家庭生活の周辺まで行政サービスをすることが「良い役所」と言われるようになり、家庭ごみや資源ごみまで行政が対応するようになりました。とりわけ、古紙、アルミ缶、ダンボールといった換金性の高い資源ごみに対し、行政が積極的に対応し、地方自治体の財源確保の一助にしようとする姿勢すらあります。
しかし、これは前述の通り、江戸の昔から生業・家業として古紙等を回収・転売してきた私達を無視した対応といわざるをえません。まさに官業が民業を圧迫する典型的事例です。
かつて、下水道の普及にともない、昔から屎尿を運搬してした会社に転業補償を行政が行ったとの話を聞いておりますが、これと同じことだと思います。
現代は、行政サービスを極力民間委託し、小さな政府(行政)になろうと、役所は努力しているはずです。それならば、資源ごみ回収等は、それを本業とする人たちにまかせ、行政は過当競争や価格低迷による嫌業を指導するにとどめれば、予算も少なくてすむはずです。単純に計算しても、回収車1台当りの年間収支は約700万円の赤字との説もあります。
こうした時代の流れに逆行して、条例改正による規制強化等で資源回収にさらに行政が介入するのは、行政の肥大化、行政の権益拡大といわざるをえません。いわゆる「持ち去り」等の行為は現行では厳に慎むべきことですが、これも行政が取り締まりという形で民業を圧迫するがゆえに発生する訳で、集団回収も個別回収も民間の契約に一任すれば、民・民の取引としてスムーズに運ぶことは間違いありません。その上、監視員の費用や訴訟費用等、区民サービスとはかけ離れた経費が大きく発生することも防げます。
従って、持ち去り行為に対する罰則規定を設けたり、監視員を増員してパトロール強化をしたりすることは、官から民への理念や行政改革に反し、官業の民業への圧迫となりますので反対です。
足立区の廃棄物の処理及び再利用に関する条例の第14条には、「資源回収等を業とする事業者に必要な協力を求めるとともに、当該事業者を支援するよう努める」と定めているのに、それに逆行する改正は、まさしく条例違反です。私共に相談していただければ、行政サービスの向上になるよう十分ご協力をします、例えば、登録制度を導入し、回収担当者は身分証明書を提示したり、住民からの苦情を受け付ける係を設置したり、研修を受けて登録を更新する等、資源回収をより効果的に、かつリサイクルによる環境保全の向上に資する、理想的な資源回収業務が展開するものと信じます。
重ねて条例「改悪」による規制強化に猛省をもとめます。
足立区業者会 沢村幸一
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