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業者には業者の立場がある |
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掲載日:2008/9/26 |
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◆役所には役所の立場、業者には業者の立場があります◆ |
すでに申し上げたように、正直にホンネを言えば、私たちはこの仕事を、ささやかな生活を維持するための手段として、ただし、誇りをもってやっているのです。
自然環境の保護、などという名目のためだけにやっているのではありません。
しかし、それを言うなら、理念や理想のために生活を犠牲にできる人など現実にはどのくらいいるのでしょうか。
役所もまた、その立場とたてまえ、その組織と体面を守るために動いていることに変わりはないと思います。
役所が自分で古紙回収に乗り出した動機については、ウラ、オモテ、いろいろな事情があります。
それについては今は申し上げません。
しかし、本当に"地球の立場でものを考える"などという高度な頭脳が、私たちにないと同じように、役所の人々のすべてにあるとも考えられません。
これはゴミではない、資源だ。オマエらが勝手に持って行ったら、資源として活かされない、などという態度は、ナンセンスの一語です。役所は古紙の処理施設を持っていません。
多額の税金を費やして集めた古紙は、結局は民間の業者に持ちこまれ、そこではじめて活かされるのです。
それならはじめから民間に任せればムダはずっと少なくなります。
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それにもかかわらず、リサイクルの理念は重要です
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いわゆる高度成長により、自然な形で行われていた資源の循環がこわれ、みながモノを大事にしなくなり、街にゴミがあふれたのが、現在のリサイクル運動の発端です。
事態はみなさま方の考えるより深刻です。
ゴミが増えすぎ、廃品の価格が下落して業者も困り、役所のゴミ処理施設もパンクした、これが役所が自分で回収に乗り出さなければならなくなった理由の一部だと言えないこともありません。
しかし、今のリサイクルは矛盾だらけです。
カケ声だけがカラ回りし、資源の節約どころか、かえっておカネと資源の浪費に終わっている面も少なくありません。
ゴミを資源と呼び変えればコトがすむような問題ではありません。
現実を直視せず、コトバだけをもてあそぶことは、私たちのだれもがやりがちのことです。
これはもういらない、捨てよう、と思った瞬間から、古紙であろうとビンであろうと缶であろうと、それはだれのものでもなく、"地球"のもののはずです。
もちろん、それが自動的に回収業者のものになるわけではありません。
しかし同じように、役所のものだ、と主張するのも、ムリなリクツとしか言いようがないのではないでしょうか。
子孫に豊かな自然を残す、ということをお題目としてでなくマジメに考えるなら、イガミ合っているときではなく、みながチエを出し合い、あらためて、役所は何をやるか、業者は何をやるか、
相談すべきときでしょう。
現在の状況は、役所は税金をムダに使い、その分、民間の業者の潜在的な活力をコロす結果になっています。
このことをよくお考えくださいますように。
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